30年ぶりに卓球を再開!昔のイメージのままは危険?
学生時代に汗を流した卓球。社会人になり、落ち着いた今「もう一度やってみようかな」と考えている方も多いのではないでしょうか。
実は今、昔とは違って卓球は大変な人気スポーツになっています。若者の競技人口も多く、試合会場や地域の練習場は大変活気に満ち溢れています!
しかし、卓球はこの約30年の間にルールや用具が大きく進化しています。特に道具の発達は凄まじく、軽く打っただけでも昔では見たことがないようなスピードや回転量に自動的になります。久しぶりにラケットを握る人は、絶対に驚くはずです。
今回は、30年前との大きな違いを踏まえたおすすめの用具や、再開時のポイントをご紹介します。
1. 30年前と今の卓球の大きな違い
まずは、用具やルールの変化によって、昔と感覚がどう変わっているかを知っておきましょう。
- ボールが大きく、重くなった(プラスチック製へ変更)
昔のボールは直径38mmのセルロイド製でしたが、現在は直径40mmのプラスチック製が主流です。これにより、昔と比べてボールの球速が遅くなり、回転もかけづらくなっています。 - 「テンションラバー」が主流に
昔はラバーの弾みや回転を向上させる「スピードグルー」と呼ばれる接着剤が使われていましたが、現在はルールで禁止されています。その代わり、ラバー自体にテンション(張り)を持たせて高い反発力を生み出す「テンションラバー」が現代の主流です。
失敗しない!再開に必要な用具と不要なもの
現在、用具の種類は非常に増えていますが、最初からすべてを新調する必要はありません。
最初は手持ちの運動着でOK!
はじめはユニフォームや専用のソックスは不要です。手持ちの動きやすいTシャツや短パンなどで十分に代用できます。
ラケットは1本で充分!予備は不要
ラケットの予備を揃える必要はありません。まずは「弾みすぎず、コントロールしやすいもの」を1本だけ選び、昔の感覚を取り戻していくのがおすすめです。
【超重要】必ず用意したいのは「シューズ」
怪我を防ぐため、一般的な体育館シューズではなく必ず「卓球専用シューズ」を用意しましょう。クッション性や安定性に優れており、素早いフットワークによる膝や足首への負担を大きく軽減してくれます。
また、動きの性質が似ている「バドミントン用シューズ」も非常に適していると思います。選択肢が広がるので、スポーツショップ等でどちらも見てみると良いでしょう。
ラケット選びの基礎知識:グリップの形状について
卓球のラケットのグリップには、大きく分けて「シェークハンド用」と「ペンホルダー用」があり、そこからさらに細かく種類が分かれています。それぞれの特徴とおすすめの選び方をまとめました。
1. シェークハンドのグリップ種類
握手をするように握るシェークハンドには、主に以下の3種類のグリップがあります。
- フレア(FL):グリップの裾(根元)に向かって広がっている形状です。手の中で遊びができにくく、握りが最も安定しやすいのが最大の特徴です。
- ストレート(ST):名前通り真っ直ぐな形状です。フォアとバックの切り替え時など、打法に合わせて握り方(ラケットの角度)を微調整しやすいなど、握りの自由度が高いのが特徴です。
- アナトミック(AN):波線のようにうねった形状になっており、手のひらの凹凸にピタッとフィットして握りやすいのが特徴です(手の形による好みが分かれます)。
2. ペンホルダーのグリップ種類
ペンを持つように握るペンホルダーには、主に以下の2種類があります。
- 日本式:主に片面(表面)だけを駆使してプレーする、昔ながらのコルクグリップのラケットです。片面にしかラバーを貼らないことが多いため非常に軽く、フォアハンドを鋭く振り抜きやすいのが特徴です。
- 中国式:シェークハンドのグリップをそのまま短くしたような形状です。シェークハンドと同様に両面にラバーを貼り、裏面打法を駆使した両ハンド(フォアとバック)でのプレーを得意とします。
初心者・ブランク組におすすめの選び方
手の大きさや形、握力によって最適なグリップは変わるため、「絶対にこれが正解」というものはありません。しかし、ラケット選びで迷った場合は以下のポイントを参考にしてください。
- 迷ったら「フレア(FL)」がおすすめ
初心者の方や、手の小さい方、握力の弱い方には、シェークハンドの「フレア(FL)」が特におすすめです。グリップの裾が広がっているため、力を入れなくてもしっかりとラケットを支えることができ、スイングの最中に手からすっぽ抜けにくいという大きなメリットがあります。 - 実際に握って確かめるのが一番
手が標準〜大きめの方であれば、基本的にはどの形状を選んでも大きな問題なく使うことができます。可能であれば、卓球ショップなどで実際にラケットを握ってみて、自分の手に最も「しっくりくる」ものを選ぶのが一番確実な方法です。
再開におすすめのラケット・ラバー10選
おすすめのラケット5選
まずはボールをコントロールしやすく、基礎技術の感覚を取り戻しやすい「木材合板」を中心とした、弾みすぎないラケットがおすすめです。
- コルベル(バタフライ)
木材5枚合板ラケットの絶対的な定番モデルです。カーボンのような特殊素材が入っていないため飛びすぎず、木材特有の「ボールがラケットに食い込む感覚」をしっかり味わえます。自分の力で回転をかけてコントロールする感覚を取り戻すのに最適です。 - メイス パフォーマンス(バタフライ)
軽量で、あえてあまり弾まないように設計されているコントロール重視のラケットです。ツッツキやブロックなど、力加減が難しくてミスしやすい繊細な技術でもボールが台に収まりやすく、現代の弾みすぎる用具への戸惑いを減らしてくれます。 - ウイングライト(ニッタク)
弾みを抑えつつ、ラケット全体の重量を極めて軽く仕上げたモデルです。ブランクがあり、腕や手首の筋力が落ちている方でも素早く振り抜くことができ、長時間の練習でも疲労が溜まりにくいというメリットがあります。 - ブラックバルサ5.0(VICTAS)
中心材に非常に軽量で柔らかいバルサ材を使用しています。打球感が非常にソフトで扱いやすく、相手の強いボールの威力を吸収してブロックや繋ぎの技術を確実に行いたい、守備〜ラリー重視のプレーヤーにおすすめです。 - フライアットカーボン(ニッタク)
「昔カーボンを使っていて、純木材だと打球感に違和感がある」という方への最適解です。極薄のカーボンを搭載しており、木材のコントロール性能を残しつつ、スイートスポット(芯)を広げています。弾みを抑えた柔らかいラバーと組み合わせることで最高のバランスを発揮します。
おすすめのラバー5選
いきなり現代の弾みすぎるテンションラバーを使うとオーバーミスしやすいため、昔なじみのある高弾性ラバーや、柔らかくて扱いやすい現代のテンションラバーを選びましょう。厚さはコントロールしやすい「中」か「厚」が無難です。
- マークV(ヤサカ)
「卓球の教科書」とも呼ばれる超ロングセラーの高弾性ラバーです。スピード、スピン、コントロールのバランスが極めて高く、「自分のスイングの分だけ飛ぶ」という素直な性質を持ちます。30年前の感覚を呼び覚ますための最初の1枚として、これ以上ない選択肢です。 - スレイバー(バタフライ)
マークVと並んで時代を築いた大ベストセラーです。やや硬めのスポンジによる直線的な鋭い弾道が特徴で、フラットに弾くようなスマッシュやブロックがやりやすいラバーです。「まずはボールを確実に相手コートに直線的に入れたい」という感覚派の方に向いています。 - BLUEFOX(Rallys)
まさに「数年ぶりに卓球を再開する方」に向けて開発された比較的新しいラバーです。シートとスポンジが非常に柔らかく作られており、回転をかける感覚が鈍っていても、ラバーが自動的にボールを掴んでくれます。大きくて重い現代のプラスチックボールの違和感を消してくれる一枚です。 - ヴェガ ヨーロッパ(XIOM)
現代の主流である「テンションラバー」の入門用として不動の地位を誇ります。柔らかいカーボンスポンジを採用しており、軽い力でも「カキッ」という心地よい金属音と共にボールが飛んでくれます。体力の衰えを道具の力でカバーしたい方に最適です。 - ロゼナ(バタフライ)
世界のトップ選手が使う最高峰ラバー「テナジー」シリーズのスプリングスポンジ技術を応用しつつ、トップシートの構造で扱いやすさ(寛容性)を高めたラバーです。少し感覚が戻ってきて、「もう少し現代らしいスピードや威力を出したい」と感じた時のステップアップとして大活躍します。
まずは「コルベル」のような木材ラケットに、「マークV」や「ヴェガ ヨーロッパ」などを組み合わせる構成から始めてみてはいかがでしょうか。
30年ぶりの再開時のポイントと注意点
最後に、実際に台に向かう際の注意点です。30年というブランクは決して短くありません。無理せず、自分のペースで楽しむことが最も大切です。
- 入念なストレッチで怪我を予防する
昔のイメージのまま急に激しく動くと、アキレス腱の断裂や肉離れなど思わぬ怪我に繋がります。特に卓球で酷使する太もも・ふくらはぎ・お尻や、卓球肘の原因となる腕回り・手首のストレッチを練習前後に必ず行いましょう。 - 新しいボールの感覚に慣れる
ボールが昔より重く回転がかかりにくくなっているため、まずはフォア打ちやツッツキなどの基本技術の反復練習から始め、プラスチックボールの弾み方や回転のかかり具合、重さをじっくりと確かめましょう。 - 無理をせず自分のペースで楽しむ
体力や筋力、動体視力は確実に変化しています。最初から強いボールを打とうとするのではなく、正しいフォームで確実にボールをコントロールすることを意識してください。
まずは焦らず、新しいボールや用具の感覚を楽しみながら、少しずつ昔の勘を取り戻していってくださいね!


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